大学生活一ヶ月目の夜も更けていく -


大学に入学して一ヶ月。学んだことはただ一つ。

「世の中そんなに甘くない」だ。

「大学に入っちゃえばあとはこっちのもの」とのたまったのは父だったか母だったか。

そんなん絶対嘘だ。詐欺だ。

一人暮らしは自由そのものだって?忙しいだけの毎日じゃないか。

そりゃ確かに、最初はサークルの新歓とか、大学の友達作りとか、

楽しいものばっかりだったけれど、本格的に授業が始まれば、

待っていたのは、勉強、家事のローテーション。

日々はそんなものばかりで埋まっていく。

洗濯機に衣服を放り込めばそれがいつの間にか綺麗に畳まれていることもなければ、

ただ待っていれば温かい食事が出てくるようなこともない。

適当に干しておいた洗濯物が、帰宅したら雨でずぶ濡れであっても、

慣れない手つきで作った料理がどんなに不味くても、誰も助けちゃくれない。

自分がどれだけ使えない人間かということを、ただただ痛感する毎日だ。


サークルの定期飲み会という皆の楽しみの場で、俺はひたすらそんなことを愚痴っていた。

ああ情けないなぁ、どこまで落ちていくつもりだと思う一方、

口はまるで壊れた蓄音機のように言葉を垂れ流し続ける。

人のいい先輩が、そんな俺の話を、親切に聞いてくれていたのがせめてもの救い。

誰だって皆そうなんだよ、先輩はそう優しく言う。

でもいつか慣れていくんだよと。

そういうもんですかね。

酔っ払った頭で聞き返す。

俺なんて最初は目玉焼きも作れなかった、

そう笑って言う先輩は、とても料理が上手だ。

今俺がつまみに食べている、名の知らない料理も先輩作。

こんなの俺には作れそうもない。

無理に決まってる、そう思いながらも、

俺もいつか先輩みたいになれますかね、口が勝手に動いていた。

そんな俺の言葉に、先輩が大丈夫、と笑って優しく答えるものだから、

ですかねと、つられて俺も笑ってしまった。




                   - 了


あとがき -

あい、お久しぶりですコンニチハ。
更新作業がとてもとても久しぶりで、
どうやるんだコレ?みたいなノリの私です。
しかも久しぶりに書いたのが、大学のサークル内の創作物…
うん、まぁ、気にしないでやってください、な?
ちなみにテーマは「大学生活の一場面」
字数が800字程度とのことだったので、こんな感じに。
いろいろと批評されはしましたが、
まーあえて直さずこのままで。
いつも無編集ですからねー。
って感じで。

…そういえばあとがき書くの久しぶりだなぁ

06/05/14


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