チズ -


何かを書こうとしていた
その何かは明確に決まっていたわけじゃない
ただ何かを書こうとしていた
それは物語なのか歌詞なのか詩なのか全く全然わからなくて
行き先に迷う僕はそれを地図と呼ぶことにした
地図は行き先を照らさずその役割を全く果たしていないように思えたが
僕にはそれがお似合いのように思えた

一体どうすればその白紙に何かが刻まれる?
誰にともなく尋ねてみれば
血反吐を吐けばそれが自然と何かを描く
誰でもない誰かが応えた
あぁそうだその通りだと思い
血反吐を吐く為に歩き出した

歩き続ける毎日に僕は疲れ果てた
流す血もなく目眩がおき足はもう動かない
なのに地図はいまだに何も示さない
あぁどうしてだろう何故だろう
誰にともなく尋ねてみれば
それは君が一歩も動いてないからさ
誰でもない誰かが応えた
あぁ全く実にそうだと思い
僕は一歩を踏み出した

いよいよ僕は動けなくなった
どこに進んでいるのかわからない
進んでいるのかさえもわからない
地図を見る為の目は潰れ風の音を聞く耳はただの穴と成り果てた
砂を握っているはずの指はそこにあるのかもわからないほどで
それでも確かに意識だけは残っていた
あぁ地図には何かが刻まれたのだろうか
確かめることはもうできない
誰かに尋ねたくても潰れた喉ではそれも叶わない
僕は生きているのだろうか
地図よ僕は何かを描けたのだろうか
誰にともなく声も出さずに尋ねてみると
あぁそうだお前はその白紙に自分を描いた
誰でもない誰かの声が聞こえた気がした
あぁそうだそれこそ僕が描きたかったものなのだ
泥にまみれ薄汚れた白い紙を
僕は誇らしげに握り締めた



                   - 了


あとがき -

思いつくままに言葉を並べてみよう
そんなことを考えながら作ったらこんな謎な文ができあがったり・・・
一体何を言いたいのやらとか思うものの
まぁこれはこれでアリかなぁとか考えそのままアップ
深読みしてみたりすると意外と何にもなくてしょんぼりします
まぁそんなこんなで

03/05/18

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